ビタミンB₁は、糖質をエネルギーに変換するために欠かせないビタミンです。水溶性のビタミンであり、数あるビタミンの中で最初に発見されたものです。豚肉の赤身に多く含まれ、不足すると疲労や脚気の原因となります。また、糖質を栄養源としている脳神経系や筋肉を正常に保つ働きがあります。ビタミンB₁は穀物の胚芽に豊富にも含まれていますが、米や小麦の胚芽は精製される過程で失われてしまいます。
米の場合は精米の時点で出る米ぬかに多く含まれているものの、精白米の精製度が高いほどビタミンB₁はさらに減少してしまうのです。水道水の塩素によっても減少してしまう為、米のとぎ過ぎもよくないと言えます。加えて、ビタミンB₁は水溶性ですから水にも溶けやすい性質を持ちます。熱にも弱いため、調理によって30~50%が失われると言われています。精白米や小麦の代わりに、玄米や全粒粉を使った食事にする、豚肉を食べるなど工夫する事で効率よく摂取する事は可能でしょう。